世界で最も有名な客船の名前を受け継ぐ3代目クイーン・エリザベス
Queen Elizabeth! 小雨に煙る長崎港へようこそ!
コロナ禍から復帰した今年の観光シーズンは、日本各地で盛況のようだ。長崎は3月中旬からクルーズ船寄港が始まった。松ヶ枝埠頭の「長崎港松が枝国際ターミナル 」はクルーズ船の大幅増の入港隻数が期待されている。
クイーン・エリザベスに近づいて観て、初めて分かった。船体の色…黒と思っていたら、濃緑が入っていてる黒緑色、もしくは褐返(かちかえし)色? 否、判り易く言うと「黒に近い緑」だった(しつこい…)。総トン数:90,900トン、全長:294mの堂々たる巨体。
クイーン・エリザベス号を耳にするたびに思い出されるのは、「鉄の女」と呼ばれたイギリス最初の女性首相・マーガレット・サッチャー氏だ。彼女は1982年の「フォークランド紛争」で強固な信念と覚悟を持って、決断と指導力を発揮した。イギリス領・フォークランド諸島へのアルゼンチン軍の侵略に対し、すぐさま艦隊・爆撃機をフォークランドへ派遣し、多数の艦艇と、兵士の生命を失ったが、2か月の戦闘でアルゼンチン軍を放逐した。
この時、イギリスが世界に誇る超豪華客船「クイーン・エリザベス2」は、イギリス兵員の輸送船として徴用され、軍用に改修されて、戦地に赴いた。
国家の誇りと威信を掛けたフォークランド奪還について、サッチャー首相は 「人命に代えてでも、我がイギリス領土を守らなければならない。何故ならば国際法が、力(ちから)の行使に打ち勝たねばならないからである。」と述べている。
2023.5.4記