渡り鳥のツルには国境はない
2003.3.2?(平成15年3月2?日)、北海道へ旅立ちの準備で、荷物を積み込み前に愛車を洗車していた。
上空が騒がしいので空を見上げると、鳥が編隊をなして飛行していた。すぐツルだと判断した。ツルが自宅上空を通過して北帰行するのをこの時初めて知った。
今年は3月の下旬、昼前、自宅居間でテレビ観てたら、外がギャァギャァとうるさいことに気付いた。この鳴き声はやはりツルだった。外に出て、空を見上げた。
周囲は住宅なので、見晴らしが悪く、空の一部しか、視界が利かない。ツルが編隊を組んで、自宅上空を通過し北帰行していた。
6、7年前、畑を借地していた時も、彼らの北帰行に出会ったことがある。広い畑だけに空の見晴らしが、ワイドに見える。
編隊で飛行して行くのが良く見えた。くの字の形で、一編隊20羽ほどで、やはり北方向へ高度を上げてるように窺えた。一直線に進行するのではなく、旋回したり、左右にぶれながら、声掛け励まし合いながら飛んでるようだった。
畑上空ではギャァギャァと鳴き声が良く聞こえるほどの高さだったが、高度があがっていくと次第に鳴き声が聴こえなくなった。次から次へ、いくつかの編隊が通り去って行った。
への字編隊で本当に飛ぶんだと思い、彼らの姿が小さくなるまで、首が痛くなるくらいまで、空を見上げていた。
そうそう、への字編隊と勝手に思ってたら、世間ではV字編隊と言うらしい。
このツルは越冬地の鹿児島県出水市から繁殖地のシベリヤの、ロシア南東部へ戻る旅の途中なのだろう。
出水市の鶴北帰行情報によれば、例年3月までに渡り去るのはナベヅルで、2月までにはマナヅルはいなくなるそうだ。では、出会ったのはナベヅルということか。
ナベヅルの行く先は今年も、ロシアのバイカル湖やウスリー川、アムール川流域へ帰っていくのだろう。今年は万感の思いを込めて旅の無事を祈った。
渡り鳥のツルには国境はない。だが、人間には厳然とルールによる国境がある。
Peace to Ukraine ウクライナへ平和を Punishment for invaders 侵略者には天罰を (言ってしまった(怖))
2022.4.25記