ラフマニノフのヴォカリーズ
由紀さおりの”夜明けのスキャット”を御存じだろうか?
「♫るーるーるるるーるーるーるる...」で始まり、由紀さおりの歌声が共生した爽やかな曲で1969年頃大ヒットし、彼女を時の人にした。曲の半分は歌詞の代わりに意味のない音声で歌われた斬新な曲です。
ラフマニノフのヴォカリーズを初めて聴いたのは、つい3、4年前だ。女性が声量のあるソプラノで歌っていた。実はこれよりも前に曲は聴いていた。ゴールウェイのフルート演奏だった。透明感のある高音がストレスなく伸び上がる曲を聴いてはいた。でも、オリジナルが母音による歌声だけとは...驚かれされた。イッツ・ビューティフル!「♫アーアアア、アアーアー...(もう、よか!)」
そもそもの。何を隠そう。クラシックを聴き始めたのは、ここ5年ぐらいの事で、しかも時々視聴者なのだ。知ったかぶりもいい加減にせい!
で?何が言いたいのかって? つまり、いい曲だから聴いてみてくれ!と言う話なのよ。YouTubeですぐ視聴できるよ。
でもねー、ラフマニノフはあの国の作曲家なのよね。いささか時期が悪いかねー? 昨今のヨーロッパあたりのクラッシック演奏会では、あの国出身の作曲家の曲目は外されているらしいからね。遠い昔の彼の曲に罪があるわけじゃないけどね。理不尽だけれど、心情はよーくわかるよね。それくらい、あの国が許されない、非道なことをやってるってことだよね。
でもねー、ラフマニノフはレーニンから逃れてアメリカに行ったんだよね。彼もまた、時の独裁者から母国を奪われた被害者なんだよね。ちょっと、優しくしてもいいんじゃ、ないの?
お、しまい。ジャンジャン。
2022.4.6記